保守の頼み方・選び方
開業時の制作会社との契約、見直すときに確かめる5つのこと
開業の準備は、内装、機器、スタッフの採用と、決めることが山ほどあります。ホームページの契約は、開業支援の一部として紹介された制作会社と、内容をよく確かめないまま結んだ、というお話をよく伺います。開業から数年たち、更新の頼み方や費用に疑問を感じても、契約書がどこにあるかも分からない、ということもあるでしょう。この記事では、開業時のホームページの契約を見直すときに確かめたい5つのことと、その手順をご紹介します。
開業時の契約は、見直されないまま続きやすい
開業時のホームページの契約には、いくつかの形があります。制作費を一括で払い、保守を月額で払う形。制作費を払わない代わりに、毎月の費用を数年間払い続ける形。開業支援やリース契約の一部にホームページが含まれている形などです。
どの形でも、開業直後は忙しく、契約の中身まで見直す余裕はありません。そのまま年月がたつと、誰の名義で、何に払っていて、いつまで続くのかが分からなくなってしまいます。担当者が替わり、連絡しても話が通じにくい、ということもあります。
見直しといっても、今の契約をやめることが目的ではありません。中身を知って、足りない部分と払いすぎている部分を分けることが目的です。中身が分かれば、今の会社に続けてもらうか、一部を見直すかを落ち着いて判断できます。
確かめる5つのこと
契約書と請求書を手元にそろえて、次の5つを確かめていきます。契約書に書かれていないことは、制作会社に聞いて答えを記録しておきましょう。
| 確かめること | 具体的に見るところ | 困りやすい場面 |
|---|---|---|
| 1. 名義 | ドメイン(ホームページの住所)とサーバーの契約者は医院か | 乗り換えのときに住所ごと移せない |
| 2. 作業の範囲 | 更新、部品の更新、控え、困ったときの対応のどれが含まれるか | 必要な作業が誰にも頼まれていない |
| 3. 期間と更新 | 契約期間、自動更新の有無、途中解約の条件 | 解約したくても期間が残っている |
| 4. 解約時のデータ | ホームページのデータや写真を渡してもらえるか | 解約したらホームページが消える |
| 5. ログイン情報 | 管理画面やサーバーの情報を医院が持っているか | 制作会社と連絡が取れないと何も直せない |
特に気をつけたいのが、1の名義と4の解約時のデータです。制作会社の名義でドメインを取っている場合や、制作会社のサーバーにホームページを置いている場合、解約するとホームページが表示されなくなることがあります。患者さんが慣れ親しんだホームページの住所を変えることになると、検索や地図の情報にも影響が出ます。
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見直しの手順
次の順番で進めると、専門知識がなくても整理できます。事務長さんにお願いしても進められる内容です。
- 契約書と請求書を探す開業時の書類一式、リース契約、開業支援の契約の中に含まれていることもあります。見つからない場合は、制作会社に契約書の写しをお願いします。
- 5つのことを表に書き出す上の表の5項目について、契約書から分かることを書き出し、分からないところに「?」をつけます。
- 「?」を制作会社に聞くメールで質問し、答えを文章で残してもらいます。電話だけで済ませず、記録を残すことが大切です。
- 医院で持っておくべき情報を受け取るドメインの管理画面、サーバーの管理画面、ホームページの管理画面の情報を、医院でも保管しておきます。
- 足りない部分と払いすぎの部分を分ける必要なのに含まれていない作業と、払っているのに使っていない作業を分けて、見直しの方向を決めます。
ポイント
ログイン情報を受け取ったら、院内の誰が保管するかを決め、パスワードを紙に書いて受付に貼るような保管は避けましょう。保管の担当者が替わるときの引き継ぎ方も決めておきます。
リースや開業支援に含まれる契約の場合
ホームページの費用が、機器のリースや開業支援の契約に含まれている場合は、見直しに少し注意が必要です。ホームページだけを途中でやめられるのか、契約期間が終わるまで払い続ける必要があるのか、契約によって違います。
- ホームページの部分だけを解約できるか
- 契約期間が終わったあと、ホームページはどうなるか(医院のものになるか、止まるか)
- 期間が終わったあとの保守は、別の契約になるか
- 契約期間中に、別の会社に保守の一部を頼んでもよいか
契約の解釈に迷う場合は、契約書を持って専門家にご相談ください。この記事は一般的な考え方をお伝えするもので、個別の契約の判断をするものではありません。
費用の中身の確かめ方は歯科医院のホームページ保守費用、毎月の請求の中身を確かめる方法で、控えの確かめ方は歯科医院のホームページのバックアップ、何をどこに取っておく?でご紹介しています。
制作会社への質問メールの例
制作会社に質問するときは、次のような文面をそのまま使っていただけます。質問を一度にまとめて送ると、答えも一度にまとめてもらいやすくなります。
質問メールの例
いつもお世話になっております。ホームページの契約内容を院内で整理しております。お手数ですが、次の点を教えていただけますでしょうか。①ドメインとサーバーの契約者の名義、②毎月の費用に含まれる作業(更新、PHPやWordPressの更新、バックアップ、トラブル時の対応)、③契約期間と自動更新の有無、④解約時にホームページのデータを渡していただけるか、⑤管理画面のログイン情報を医院でも保管できるか。どうぞよろしくお願いいたします。
答えが返ってきたら、契約書と一緒に保管しておきましょう。担当者が替わったときや、数年後にもう一度見直すときにも役立ちます。答えが曖昧だったり、返事がなかなか来なかったりする場合は、そのこと自体が見直しの判断材料になります。
見直したあとの進め方
5つのことを確かめると、今の契約で足りている部分と足りない部分が見えてきます。今の制作会社に足りない部分を足してもらうのか、一部を別の会社に補ってもらうのか、頼む先を見直すのか。選び方は歯科医院のホームページ保守、頼む会社の選び方と最初に聞きたい質問を参考にしてください。
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14日間無料で始める まずは人に相談するよくあるご質問
契約書が見つかりません。どうすればよいですか?
開業時の書類一式やリース契約の中にないか探し、見つからなければ制作会社に契約書の写しをお願いしてください。請求書の品目からも、ある程度の中身が分かります。
ドメインが制作会社の名義でした。問題がありますか?
すぐに困るわけではありませんが、乗り換えのときに住所ごと移せない、手数料がかかる、といった話になることがあります。名義を医院に移せるか、制作会社に確かめておくと安心です。
契約期間中に保守の会社を替えることはできますか?
契約の条件によります。途中解約の条件や、別の会社に一部を頼んでよいかを契約書で確かめてください。解釈に迷う場合は専門家にご相談ください。
管理画面のログイン情報は医院で持っておくべきですか?
制作会社と連絡が取れなくなったときに備えて、医院でも保管しておくことをおすすめします。保管する人と保管の方法を院内で決めておきましょう。
この記事は、歯科医院のホームページの見守りと相談を担当する「HPドクター」編集部がまとめました。

