歯科医院のルール
歯科医院のホームページ、他の医療機関への紹介状・紹介先を案内する時の書き方
難しい症例や、院内では対応できない治療が必要になった時、他の医療機関への紹介状を書き、紹介先を案内することがあります。ホームページに紹介の仕組みを案内するページを作る場合、どこまで具体的に書いてよいか迷う歯科医院は少なくありません。書き方の考え方と、気をつけたい表現をまとめました。
紹介の案内ページを作る目的
歯科医院の中には、親知らずの抜歯や口腔外科的な処置、全身麻酔が必要な治療などを、院内では対応せず、大学病院や口腔外科を専門とする医療機関に紹介するケースがあります。こうした紹介の仕組みをホームページで案内しておくと、患者さんが「紹介されたらどうなるのか」を事前に知ることができ、紹介を受けた時の不安を減らすことにつながります。
一方で、紹介先の名前を具体的に挙げたり、紹介にかかる期間や成功率のようなことまで書こうとすると、誤解を招く表現になりやすい部分でもあります。紹介の案内ページは、患者さんの安心につながる情報を伝える場であると同時に、医療機関のホームページとして気をつけるべき表現のルールが関わるページでもあります。
案内ページに書いてよいことと、書き方に迷うこと
紹介の案内ページで書く内容を整理すると、書きやすいものと、書き方に迷いやすいものに分けられます。
| 内容 | 書きやすさ | 書く時の考え方 |
|---|---|---|
| 紹介が必要になる治療の例 | 書きやすい | 親知らずの抜歯・口腔外科的な処置など、一般的な例を挙げる |
| 紹介状の流れ・準備するもの | 書きやすい | 紹介状の受け取り方、保険証の持参など、手続きの流れを案内する |
| 特定の医療機関の名前 | 迷いやすい | 連携先を具体的に挙げる場合は、事実と異ならないか、相手先の了承も確認する |
| 紹介の実績・治療の成功率 | 避けた方がよい | 件数や割合の統計は書かない。個別の治療結果の保証にあたる表現も避ける |
紹介先の医療機関名を挙げる場合は、実際に連携している事実と異ならないようにし、相手先の了承を得てから掲載するようにしてください。表現が医療広告ガイドラインに沿っているかどうかの最終的な判断は、所轄の保健所等にご確認いただくことをお勧めします。
紹介の案内ページを書く時は、「誰が読むのか」を意識すると、書く内容が整理しやすくなります。読むのは患者さん本人だけでなく、患者さんのご家族や、付き添いで来院する方も含まれます。難しい治療の内容そのものを詳しく説明するよりも、紹介という手続きがどのように進むのかを分かりやすく伝えることを優先すると、読み手の不安を減らすことにつながります。
また、紹介の案内ページは一度作ったら終わりではありません。連携している医療機関の体制が変わったり、紹介の手続きが変わったりすることもあるため、内容が古くなっていないか、定期的に見直すことも大切です。特に紹介先の名前や連絡先を具体的に書いている場合は、変更がないか確認する習慣をつけておくとよいでしょう。
紹介の流れを伝える文章の作り方
患者さんが知りたいのは、「紹介されたら自分は何をすればよいのか」という手続きの流れです。紹介の理由や治療内容の専門的な説明よりも、次に自分がどう動けばよいかが分かる文章を優先すると、読みやすい案内になります。
- 紹介状を受け取る院内で紹介状を作成し、紹介先への予約方法とあわせて説明します。
- 紹介先に連絡する紹介先の受付時間や、電話で予約が必要かどうかを案内します。
- 必要なものを準備する保険証、紹介状、これまでの検査結果などを持参することを伝えます。
- 治療後の通院先を確認する紹介先での治療後、再び貴院に戻って通院するかどうかの流れを伝えます。
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歯科医院ならではの場面に合わせて書く
紹介の案内ページは、患者さんが実際に紹介される場面を想像しながら書くと伝わりやすくなります。例えば、親知らずの抜歯で紹介する場合と、全身麻酔が必要な治療で紹介する場合では、患者さんが不安に感じる点が異なります。それぞれの場面で、どのような説明があると安心できるかを考えて文章を作るとよいでしょう。
複数の医院を運営している場合、分院ごとに紹介の案内内容が食い違っていると、患者さんが混乱することもあります。分院同士でお知らせの内容が食い違わないようにする方法も参考に、案内内容をそろえておくとよいでしょう。
監修者・専門性の表記にも注意する
紹介先の医療機関について、「専門医が多数在籍」「必ず紹介できる」といった表現を使うと、優良誤認を招く表現として問題になることがあります。紹介先の体制については、確認できている事実だけを書くようにしてください。
- 紹介先の名前を挙げる時は、連携の事実と相手先の了承を確認する
- 結果を保証するような言い切った言葉は使わない
- 紹介にかかる期間や件数などの統計は書かない
- 肩書きや専門性の表記は、事実と異ならないか確認する
肩書きの表記については、監修者・相談員など資格を示す肩書きの表記で気をつけることでも取り上げていますので、合わせてご確認ください。
判断に迷う時は
紹介の案内ページは、患者さんの安心につながる一方で、表現の線引きに迷う部分も多いページです。今のホームページに、紹介に関する案内が分かりやすく書かれているかどうかは、無料の自動診断で確認するきっかけにもなります。アドレスを入れるだけで、約10秒で気になる点を確かめられます。
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14日間無料で始める まずは人に相談するよくあるご質問
紹介先の医療機関名を具体的に書いてもよいですか?
実際に連携している事実と異ならず、相手先の了承を得られれば書くことができます。事実と異なる場合や了承が取れていない場合は書かないでください。
紹介の成功率や実績の件数を書いてもよいですか?
件数や割合の統計、治療結果を保証するような表現は避けてください。
分院がある場合、紹介の案内内容は統一すべきですか?
分院ごとに内容が食い違うと患者さんが混乱するため、できるだけ統一した案内にすることをお勧めします。
紹介状の書き方そのものについても案内すべきですか?
紹介状の作成は院内の診療行為にあたるため、ホームページでは「紹介状を発行する流れ」程度の案内にとどめ、詳しい内容は来院時に説明する形が一般的です。
表現が医療広告ガイドラインに沿っているか不安な場合はどうすればよいですか?
解釈に迷う表現は、所轄の保健所等にご確認いただくことをお勧めします。
この記事は、歯科医院のホームページの見守りと相談を担当する「HPドクター」編集部がまとめました。


