歯科医院のルール
歯科医院のホームページ、他院の歯科医師を紹介する時の表記で気をつけること
分院や提携先から週に数日だけ出診してもらう非常勤の歯科医師を、スタッフ紹介のページで紹介する歯科医院が増えています。常勤の歯科医師とは紹介の仕方が少し変わるため、肩書きや専門性の書き方、診療日の案内など、表記で気をつけたい点を整理しました。
非常勤の歯科医師を紹介する機会が増えている
矯正や口腔外科など、特定の分野を得意とする歯科医師に、週に数日だけ出診してもらう医院が増えています。分院を持つ医院では、分院長が本院にも週何日か診療に入る、という形も見られます。こうした非常勤の歯科医師を、ホームページのスタッフ紹介ページで紹介したいという相談も増えています。
常勤の歯科医師と同じ書き方で紹介すると、患者さんが「毎日来院すれば必ずこの歯科医師に診てもらえる」と誤解してしまうことがあります。非常勤であることと、出勤する曜日や頻度を分かりやすく示すことが、トラブルを防ぐ第一歩になります。
厚生労働省の医療広告ガイドラインでは、患者さんが誤解するおそれのある表示を避けるよう求めています。非常勤の歯科医師の紹介では、常勤かどうか、専門性をどう示すかという点で誤解を招きやすい表現が出やすいため、特に注意が必要です。
特に、矯正や口腔外科、インプラントといった自費診療の分野で非常勤の歯科医師に出診してもらう場合は、その診療を目的に来院する患者さんが多くなります。出診日を間違えて来院し、担当の歯科医師に会えなかったという事態は、患者さんの不満だけでなく、予約の調整にかかる受付の手間にもつながります。
表記で確認したい基本的な項目
非常勤の歯科医師をスタッフ紹介のページに載せる時は、次の項目を分かりやすく示しておくと、患者さんの誤解を防ぎやすくなります。
| 項目 | 避けたい書き方 | 分かりやすい書き方の例 |
|---|---|---|
| 勤務の形 | 常勤・非常勤を書かない | 「〇曜日・〇曜日に出診」など曜日を明記 |
| 専門性の示し方 | 「専門医」と断定(資格がない場合) | 取得している資格名をそのまま記載 |
| 出身・経歴 | 実績の数字だけを強調 | 経歴を事実として簡潔に記載 |
| 担当できる診療 | すべての診療を担当できるように書く | 出診日に対応できる診療の範囲を明記 |
専門医・認定医といった肩書きは、実際に取得している学会や団体の認定がある場合のみ記載できます。自院で「〇〇専門」と名乗っているだけで、正式な認定を受けていない場合は、専門医という表現は使わないようにします。
肩書き・専門性の書き方で気をつけること
非常勤の歯科医師を紹介する時、経歴や得意分野を詳しく書きたくなりますが、断定的な表現や誇大な表現にならないよう気をつけます。
- 資格名は正式名称で記載する学会や団体が認定する資格名は、略称ではなく正式名称で記載し、取得年も分かる範囲で示します。
- 治療結果を保証するような断定表現は使わない治療の結果を保証するような表現は、医療広告ガイドラインで認められていません。
- 他院や他の歯科医師との比較は避ける「他院よりも優れている」といった比較表現や、一番であることを思わせる表現は使いません。
- 体験談・口コミの転載は避ける特定の歯科医師を指名するような患者さんの体験談は、医療広告ガイドライン上、ホームページへの掲載が認められていません。
これらの表記の解釈は、地域の保健所や、都道府県の医療広告ガイドライン相談窓口によって細かい運用が異なることがあります。迷う表現がある場合は、公開前に所管の窓口へ確認しておくと安心です。
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出勤日・診療日の案内の仕方
非常勤の歯科医師が出診する曜日は、スタッフ紹介のページだけでなく、診療時間のページやお知らせページにも、同じ内容で載せておく必要があります。ページによって出診日の情報が食い違っていると、患者さんが来院日を間違えてしまう原因になります。
- スタッフ紹介ページに出診する曜日を明記する
- 診療時間のページにも同じ曜日を反映する
- 出診日が変更になった時は、両方のページを同時に更新する
- 予約システム上の予約可能日も、出診日と合わせて確認する
複数の分院を持つ医院では、どの分院にどの歯科医師が出診しているかの情報が、分院ごとに食い違わないようにする必要もあります。分院同士でお知らせの内容を揃える方法は、分院同士でお知らせの内容が食い違わないようにする方法でも紹介しています。
院内の情報共有の仕組みを作る
非常勤の歯科医師の情報は、勤務契約が変わるタイミングで更新が必要になりますが、担当する歯科医師本人が常に院内にいるわけではないため、情報の更新が後回しになりやすいという特徴があります。
院長や事務長が、非常勤の歯科医師の勤務契約や出診予定を変更した時に、ホームページの更新も同じタイミングで依頼する仕組みを作っておくと、情報の食い違いを防ぎやすくなります。制作会社に更新を依頼する場合は、変更内容を書き留めたメモを一緒に渡すと、伝達漏れを防げます。
新しく非常勤の歯科医師を紹介するページを作る時は、既存のスタッフ紹介ページの書き方と表現を揃えておくと、ページ全体の印象も統一されます。スタッフ紹介ページの更新、載せる内容と更新のタイミングも合わせてご確認ください。
非常勤の歯科医師が退職や契約終了で出診しなくなった場合は、スタッフ紹介ページから速やかに情報を外す必要があります。紹介ページに名前を残したまま出診がなくなっていると、患者さんが来院した際に「この先生はもういない」と知らされて困惑する原因になります。契約終了の連絡を受けたら、ホームページの更新も同時に依頼する流れを、あらかじめ決めておきましょう。
表記に迷ったら専門家に
非常勤の歯科医師の紹介は、常勤の歯科医師以上に、肩書きや出診日の表記に気を配る必要があります。今のホームページのスタッフ紹介ページが、医療広告ガイドラインに沿った表記になっているか不安がある場合は、無料の自動診断でホームページの表示を確認してみてください。アドレスを入れるだけで、約10秒で気になる点を確かめられます。
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非常勤の歯科医師は、常勤の歯科医師と同じ書き方で紹介してよいですか?
出診する曜日や頻度を明記し、常勤かどうかが分かるようにしておく必要があります。同じ書き方のまま紹介すると、患者さんが誤解するおそれがあります。
専門医と紹介したいのですが、どんな時に使えますか?
学会や団体から正式に専門医・認定医の認定を受けている場合のみ使えます。自院で名乗っているだけの場合は使えません。
出診日が変更になった時、どのページを直せばよいですか?
スタッフ紹介ページ、診療時間のページ、予約システムの空き状況、この3か所を同じタイミングで更新する必要があります。
分院から来てもらう歯科医師を紹介する場合も同じ注意が必要ですか?
はい。どの分院での勤務日かが分かるように案内し、分院同士で情報が食い違わないようにする必要があります。
表記の解釈に迷った時はどこに確認すればよいですか?
地域の保健所や、都道府県の医療広告ガイドライン相談窓口に確認することをおすすめします。解釈は地域によって運用が異なる場合があります。
この記事は、歯科医院のホームページの見守りと相談を担当する「HPドクター」編集部がまとめました。


